7月18日の今立町の24時間雨量は服部川上流部で301mm,市街地で206mmを記録しました。平成16年7月の1カ月の総雨量が,福井地方気象台の記録で254mmなので,この日(正味5時間)で降った雨の量が如何にすごいかが伺われます。
今立町役場は,午前7時45分に町職員全員の非常召集をしました。その間も各地から土砂崩れ,河川の氾濫の情報が入り続けました。登庁してきた職員を現場状況把握のために派遣すると共に,各地に避難勧告を出し続けました。
9時15分に災害対策本部を設置したのち,市街地の中を流れる一級河川鞍谷川の決壊の恐れがでてきたために,約300世帯に避難勧告をしたところで午前11時にはすっかり雨は止みました。その後,河川の増水は続きましたが,夕方には河川に流れる水も殆どなくなり,市街地では消防団員による水が引いた後の道路を洗う光景も見られました。
ところが水が引くと同時に,今回の被害の大きさが徐々に現れてきました。特に情報が遅れていた各谷の奥の情報が入ると,甚大な被害報告が現れてきました。
今立町では死者1名,また家屋被害は全壊2件,半壊5件,一部損壊23件,床上浸水271件,床下浸水586件と,町内家屋の約24%に何らかの被害を受けました。被害額も推計で4億5千万円にもなり,農産物,工業の被害と合わせると莫大な被害額となりました。 |

被災状況(今立町柳)
(写真:福井県砂防海岸課ホームページより) |