活
動
の
評
価 |
実
施
に
関
す
る
役
割
・
活
動 |
町保健センター |
・訪問健康相談の実施
・医師(所長)による対象者の健康に関する総括指導
・保健所との連携
・対策本部への情報伝達、共有 |
吉野保健所 |
・町保健師活動への支援、保健師のエンパワメント
・地域支援活動に必要な対策や方向性の提言
・同行訪問などを通じてともに関わることにより、技術面の支援と、被災者支援や保健センターの災害時保健活動の重要性についての気づきを促す。 |
対策本部 |
・避難所入所時の対象者の健康状態の把握
・物資の配布等を通じて対象者の状況の把握、要支援ケースの連絡
・健康相談で得た対象者の訴えに対し、説明会等で対応 |
活動によりできたこと |
・訪問健康相談で直接話をしたことで、より明確に対象者の状況を把握できた。
・不安や辛さの訴えに対して受容、傾聴することにより、根本的に解決することはできないが、対象者から「聞いてもらえて良かった、すっきりした」という声が聞かれ、精神的安定につながった。ともにある、寄り添うという姿勢が対象者に受け入れられた。
・‘取り残され感’を感じている対象者に定期的に訪問を続けることで、安心感につながった。
・対象者の状況や思いを把握し、対策本部に伝えた。
・健康相談実施者でケース連携や検討会をしたことで、一貫性のある相談ができた。 |
保健師が入って良かったこと |
・日常業務で訪問を実施しているので生活の場に入りやすく、生活状況全体を把握しやすかった。
・配給弁当や、夜間の寒いトイレの使用などによる健康リスクについて、予防の視点で指導できた。
・対策本部とは別の立場で、対象者から要望や苦情以外の本音を聞きやすかった。 |
保健所と連携して良かったこと |
・被災地健康相談の経験がある保健師の関わりを得られ、対象者のニーズの予測から、積極的に一歩踏み込んだ活動ができた。 |
今回は取り組めなかったが、
必要と感じたこと |
・被災直後からの活動開始。避難所の環境など現地踏査、健康問題のアセスメント。
・保健所との早期(初動時)からの連携。
・対策本部との早期からの連絡・報告体制づくり。
・避難所以外の被災者(知人宅に居住や、早期に避難解除になったなど)にも健康リスクがあったのではないかと思われ、状況把握や支援が必要だった。 |
今
後
に
・
・
・ |
今だから言えること |
・対象者の不安や辛い気持ちが対策本部に伝わりにくかった。また、町が災害復旧のために動いていることも対象者に見えにくく、双方の思いに行き違いがあると感じた。健康相談担当者が対象者の情報を本部に伝えるだけでなく、本部職員等が同行訪問するなどして現状や気持ちを聞くことができれば、相互理解が深まったのではないか。
・対策本部の活動として健康相談を実施しているのに、本部と保健センター間の情報伝達が機能しておらず、全体の状況を把握しにくかった。担当者レベルで情報交換をするようになって動きやすくなった。 |
平常時から必要と思われること |
・町防災マニュアルにそって、災害時のシミュレーションをする。各部署の連携、住民との協議など。
・保健師活動マニュアルの作成。特に精神面支援に関して、マニュアルや技量が必要。 |
参考にした活動報告文献 |
災害時における保健諸活動マニュアル 平成11年1月奈良県
大規模災害における保健師の活動マニュアル 平成18年3月全国保健師長会 |