SABO NEWS LETTER  No.21 1999/9/22 


1. 建設省砂防部長より


拝啓 市長村長様


 例年になく残暑の厳しい9月です。 お変わりなくご活躍の事と拝察 いたします。 
土石流やがけくずれなどの災害も多発しております。
どうぞ安全な街づくりの実施をお願いいたします。

 さて今般小学館文庫から長野県小谷村長 郷津久男さんの著書
「信州過疎村報告」が出版されました。郷津さんの21世紀の国土論が のべられております。
1995年7月未曾有の土石流災害をうけた小谷村、その災害復旧に対し 「一過疎村の防災に膨大な国費を投入するのは無駄遣いだ」という声が でた。

これに対し郷津さんは言う…


「1998年8月余笹川の災害も、川上より川下に大きな被害がでた。 まず川上の防災が必要なのである。また過疎の村から都会に出ている 人は故郷が荒れ果ててもかまわないと思っているのだろうか。 日本の文化は協力しあい助け合って生きること、その文化を捨て去っ てよいのか」

そして、さらに

「もちろん自然と共生を図ることは基本であり
大切である。工事も自然と調和するよう努力する必要がある。 同時にその地で懸命に生きながら、大切な自然を守ろうとしている住民 がいること、そして、その住民の生活を守る事も大切なことであることを ぜひ理解してほしい。」

と鎮山親水を論じた。

ぜひ皆さんも御一読、そして御議論をお願いする次第である。
砂防部長   池谷  浩   
部長挨拶 原版(100KB)