SABO NEWS LETTER  No.22 1999/10/14


6. 「砂防・夢フォーラム」開催について


  平成11年10月5日、「砂防・夢フォーラム」が群馬県榛名町の総合文化会館エコールで開催されました。当日は、榛名町近郊に住む地域住民を中心に300名以上の方々が参加しました。

 「砂防・夢フォーラム」は、中山間地域の活性化と砂防事業の果たす役割を考えることをテーマに、平成8年度から関東地方建設局の砂防関係事務所で、年1回開催されています。昨年度の日光砂防まで過去3回、各事務所で地域活性化をテーマに様々な形態でフォーラムが開かれており、今回はその4回目で、本省からは岡本砂防課長に参加をいただき講演をしていただきました。

  フォーラムでは、群馬大学工学部の小葉竹教授、岡本砂防課長、石井榛名町長をコメンテーターとして迎え、活発な意見交換が行われました。今回のフォーラムでは、地域住民自らの手により、地域づくりの活動、防災活動、砂防事業などを題材に研究テーマを持ち、それぞれに夢のある発表が行われました。
  発表グループは3つで、初めに、土石流予警報装置を使って17年間継続して避難訓練を行ってきた榛名町社家町の榛名第四小学校と地域の方々は、「安全は、僕たちみんなの夢」と題して、地域の安全に対する活動について、次に、滑川流路工に隣接して作られたホタル公園をきっかけに活動している榛名ホタルの会は、「ホタル発信計画・夢メッセージ」と題して、滑川でのホタルの生息できる環境づくりの活動と今後の夢について、最後に、地元の榛名中学校パソコンクラブの生徒は、「安全で楽しい!僕たちからの提案」と題して、榛名町にある砂防施設を見た感想と子供達からの砂防施設への提案について、それぞれユニークな発表がされました

  フォーラムの他に、会場では、「過去にあった群馬県の災害」、「H11.8月災害」、そして「管内の町村紹介」のパネル展が行われ、多くの人が見学していきました。

  今回、地域の声を聞く良い機会が得られましたが、一方でまた、地域住民自身の活動、身近な渓流への関心の強さが感じられ、私たちが事業を行う際にもこのような地域住民の活動を支援し、協力することのできる事業の進め方が必要であると感じました。特に、21世紀を担う小学生、中学生から今回提案された夢が実現するような地域と一体となった砂防事業を進めていきたいと思います。


   
(上記に関するお問合せは、建設省関東地方建設局利根川水系砂防工事事務所まで)