SABO NEWS LETTER  No.32 2000/4/27


3. 「有珠山土砂災害対策専門家チーム」の活動報告
―有珠山噴火による土砂災害に備えて―


 23年ぶりに噴火した有珠山において、建設省、北海道開発庁、北海道はそれぞれの担当者からなる「有珠山土砂災害対策専門家チーム」(以下「砂防チーム」)を設置し、今後予想される土砂災害に備えるため、噴火直後の4月1日から活動を行っています。

 砂防チームは、
1) 土砂流出や降灰状況等の監視・観測を行い、流域の状況を土砂災害発生の危険性や安全度とともに情報提供を行う、
2) 今後予想される土砂災害への対策に必要となる基礎的な調査を行う、

 具体的には、

1) 毎日2回ヘリコプター(建設省ヘリ「あおぞら号」)による、立入禁止区域における上空からの監視・観測、
2) 立入可能区域における現地調査
3) 調査結果をまとめたレポートの作成・公表、
4) 一時帰宅及び通行止めに関する泥流発生危険性の判断、
5) 今後予想される土砂災害に対する対策の検討、
等を行っています。

 また、全国で初めて建設省土木研究所が無人ヘリコプターによる立入禁止区域における調査を行ってもいます。
 砂防チームが作成したレポート等はホームページにて公表しています。ぜひ一度ご覧ください
(アドレス http://www.mr.hda.go.jp/usudata/dosha.htm)

 有珠山の火山活動は活発に続いており、緊急的な対策を必要としている箇所は依然立入禁止区域になっています。そのため、雲仙普賢岳における火山対策として開発した無人化施工技術を活用した緊急対策を実施する予定です。今後とも二次泥流(土石流)等による被害を防ぐため、引き続き砂防チームの現地活動を続けていく予定です。

(上記に関するお問い合わせは、建設省砂防部砂防課まで)