SABO NEWS LETTER  No.33 2000/5/25 


1. 建設省砂防部長より


  拝啓 市町村長様


 先般、ヴェネズエラの昨年の被災地の写真を見ました。
昭和49、51年の小豆島の被災地の写真と良く似ており、集中豪雨が降ると花崗岩地帯の山地は、相当な面積で崩壊を起こすことを改めて認識したしだいです。

 北海道有珠山の噴火活動は、その後大きな変化を示さず、避難生活が長期化してきております。先般(5/14〜15)無人化施工の様子を見に、現地に行ってきました。現地では全べての準備が整い、板谷川遊砂地の掘削工事が開始されました。(5/15〜)

しかしながら、洞爺湖温泉地区の西山川については、噴石が飛来することや、建物が林立していることによる電波障害等の為、着手の目途が立っておりません。
現在、あらゆる可能性について調査を行っているところです。無人化施工の技術と言えども、万能ではないことを思い知らされました。

 来月の6月は「土砂災害防止月間」です。先日(5/19)講演会が有り、広島の昨年の被災地の一部を視察致しました。砂防ダムもほぼ完成し、崩壊した斜面の対策も順調に進んでいました。

 これからの時期は、集中豪雨等に伴い、土砂災害の発生しやすい時期です。身近かな渓流や斜面について、地域の方々も興味を持ってほしいと思います。
そして「自分の命は自分で守る」為に、豪雨が予想される時には「逃げる勇気」を持ってほしいと思うのであります。

敬 具

砂防部長 森  俊勇


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