2010/11/15
TOPICS
「2010台日砂防共同研究"国際坡地災害技術交流"」が開催される


 昨年8月、モーラコット台風に伴う豪雨による旗山渓流域・小林村災害を契機として、大規模な深層崩壊による土砂災害が、台湾国内においても大きな問題となっています。
 このような背景の下、深層崩壊を主題とする台日砂防共同研究「2010 International Symposium on Slopeland Disaster Mitigation」と現地検討会が、去る11月1日から6日まで、台湾行政院農業委員会水土保持局、中華水土保持学会、中興大学、逢甲大学が共催して、台中市の中興大学で開催されました。   
 日本から(社)中華水土保持学会の要請により(社)全国治水砂防協会・岡本正男理事長を団長とする調査団6名が参加しました。また、行政院水土保持局の要請により国土交通省砂防部・南 哲行砂防計画課長が11月3日のシンポジウムに合わせて訪台して講演しました。
 シンポジウムでは、日本側から次の5課題の講演を行いました。また、調査団一行は、現在活動中の廬山地すべり地とモニタリング、堆砂問題を抱えている霧社ダム、集集大地震による九イ分二山大規模地すべり性崩壊跡地と復興状況、華山土石流対策整備状況等の現地調査と活発な討論を行いました。詳細は「砂防と治水198号(平成22年12月発行予定)で報告する予定です。


■講演題目と講演者(敬称略)
(1)深層崩壊と行政の取り組み
南  哲行 (国土交通省 砂防部砂防計画課長)
(2)日本における深層崩壊の特徴と危険度評価
石塚 忠範 ((独)土木研究所土砂管理研究グループ火山・土石流チーム上席研究員)
(3)深層崩壊のメカニズムと予測
地頭薗 隆 (鹿児島大学農学部 准教授)
(4)活動中の地滑りの応急対策とモニタリング・警戒避難
藤本  済 (長野県建設部砂防課 係長)
(5)土砂災害警戒区域等の設定について
三木 洋一 ((財)砂防フロンティア整備推進機構 研究第一部長)

 

研討会参加者