新 年 の ご 挨 拶


2007(平成19)年1月1日
(社)全国治水砂防協会

理事長   大久保 駿

 新年明けましておめでとうございます。皆様には、お健やかに新年をお迎えのこととご推察申し上げます。皆様方には、旧年中もこのホームページをご覧になっていただいていますこと御礼申し上げます。

 新年度の政府予算原案も決定し、新しい年がスタートしました。多くの課題を抱える中、「美しい国」づくりの施策が進んでいきますが、私たち砂防という分野の一翼を分担しているものにとっては、「安全・安心な地域づくり」はまさにその根幹を担うものであると自覚を深めているところであります。

 砂防という行為が行われた歴史は大変古く、山や川が荒れて人間の生活に支障が生じたところからそれを取り除こうというところから生まれてきたのでしょう。自然という現象に逆らうことなく、折り合いを付けて生活をしてきたところから、次第に自然の、災害という脅威に立ち向かいそれを軽減しようというように変化してきました。自然との付き合いとせめぎ合いの歴史でもあります。荒れた自然を穏やかな自然に戻すこと、それを手助けすることが砂防の仕事であり、それは技術の発達と経験から得られた知識の蓄積がこれを可能にしてきたのでしょう。

 さて、昨年は砂防施設の無い渓流で土石流が発生し、多くの尊い命が失われるという災害が目立ちました。危ない渓流では、やはり渓流自体を安全にする事前の対策がどうしても必要であると改めて考えさせられました。

 人間生活が営まれるから災害が発生するのですが、それを少しでも減らすため、自然の脅威に立ち向かい、そして自然と協調し、自然や、災害や、人間生活との折り合いを付けていくことによって、安心で安全なそして美しい快適な地域がつくられるのだと思います。

 砂防協会は、今年も土砂災害の防止・軽減のための様々な活動を幅広く実施していくこととしております。ホームページも内容や掲載時期などこれからも工夫を続けていきたいと思っています。本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。