(一社)全国治水砂防協会 UPDATE 2019/11/01

令和元年台風19号による
広域的な大規模土砂災害を踏まえた緊急提言





 一般社団法人全国治水砂防協会は、10月30日、綿貫民輔会長から赤羽一嘉国土交通大臣に「令和元年台風19号による広域的な大規模土砂災害を踏まえた緊急提言」の実現を要請しました。
また、同日大野宏之理事長から国土交通省幹部と砂防部の今井一之砂防部長他幹部への要請活動も行いました。 
 
左から   赤羽国土交通大臣   綿貫会長      
 
   
 
左から  大野理事長   今井砂防部長    
 
 
    
令和元年台風19号による
広域的な大規模土砂災害を踏まえた緊急提言



    
   記録的な豪雨を伴った台風19号は、東日本を中心とする多くの河川における洪水氾濫に加え、土砂災害は690箇所を超え死者・行方不明者は17名となるなど、流域の上流から下流に至る広い範囲に甚大な被害をもたらしている。犠牲になられた方々に哀悼の意を表するとともに、被災された皆様にお見舞いを申し上げ、被災地域の一刻も早い復旧・復興を願うものであります。
 気候変動により凶暴化する自然現象が、国土の荒廃を招き土砂災害リスクを増大させている状況を踏まえ、国土の強靱化を図り、国民生活に安全・安心をもたらすべく以下の緊急提言を行う。


 
 
   1.  二次災害・再度災害の防止と荒廃した流域の保全
 国及び都道府県は、このたびの台風災害の被災地において、二次災害防止及び再度災害防止に全力を挙げて取り組むとともに、荒廃した流域の保全を図ること。

 
   2.  土砂災害防止法に基づくソフト対策の徹底
 
今回の災害において、事前の避難により人命被害を未然に防いだ事例が見られることから、土砂災害に関する警戒避難の有効性を検証し、住民の避難行動につながるようソフト対策の一層の充実・徹底を図ること。


  
 
   3.  防災・減災のための国土強靱化に必要な予算の確保
 
激甚化・頻発化する災害に対して、防災・減災を図るためには国土の強靱化を強力に進めて行かなければならない。そのため、一定計画に基づく事前防災対策を推進すべく、必要な予算の確保を図ること。

 
   4.  土砂災害対策の専門職員等の確保・増員
 
今回の災害においても、被災した自治体は土砂災害対策の専門職員やTEC-FORCE隊員(砂防班)等による数多くの支援を得ている現状を踏まえ、被害が広域に及ぶ大規模災害に的確に対応するため土砂災害の専門職員等の確保・増員を図ること。

 
 
 
   
 
   以上、緊急提言する。


      令和元年10月30日
   
  一般社団法人 全国治水砂防協会
   
  会 長  綿貫 民輔    
 
   


令和元年台風19号による広域的な大規模土砂災害を踏まえた緊急提言(PDFファイル)


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