2025/10/28

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「第11回 砂防現地視察と討論会」を開催

10月23日(木)〜24日(金)、場所:福岡県朝倉市、久留米市、東峰村


 久留米市千之尾川の災害復旧現場の視察
  
 当協会では、10月23日から24日にかけて、全国の会員市町村長を対象とした「第11回 砂防現地視察と討論会」を、福岡県朝倉市、久留米市、東峰村において開催いたしました。全国から総勢16名の市町村長にご参加いただきました。

 令和5年7月の大雨により大きな被害が発生した久留米市の千之尾川の視察では、当時の被災状況やその後の復旧事業実施状況を福岡県砂防課からご説明いただき、平成29年7月の九州北部豪雨により土石流が発生した朝倉市の赤谷川・乙石川および東峰村の本迫川の砂防事業実施箇所を視察した際には、令和5年の大雨を例に挙げながら、砂防施設の効果について、九州地方整備局および福岡県砂防課から詳しいご説明をいただきました。
いずれの現場においても、参加市町村長から現地の職員の方々に熱心に質問されるなど、限られた時間ではありましたが活発な意見交換が行われていました。

 初日の視察後に行われた現地討論会では、当協会の大野理事長からの主催者挨拶に続き、國友優国土交通省砂防部長、生嶋亮介福岡県副知事からの来賓挨拶が行われ、その後、水野秀明九州大学准教授からは平成29年災害や令和5年災害の概要が説明され、土井隆福岡県砂防課長、筬島好雄久留米市防災対策担当部長及び林裕二朝倉市長から、福岡県や久留米市、朝倉市における土砂災害警戒避難等の対応と課題についてそれぞれ話題提供が行われました。
 続いて総合討論が行われ、森林管理と土砂災害リスク、上流域の排水機能強化が下流域へ与える影響、ペット同伴避難所や地域独自避難所の運営、廃校になる鉄筋コンクリートの旧校舎等の防災面での利活用、中長期的に繰り返し豪雨が発生した際のリスク評価など、多方面にわたる話題で、予定時刻を超過するほどに活発な意見交換が行われました。

 視察を行った二日とも天候に恵まれ、汗ばむほどの快晴の空の下、滞りなく現場視察を行うことができました。
 今回の開催にあたりまして、国土交通省九州地方整備局、福岡県、朝倉市、久留米市等の関係機関の皆様に多大なるご協力を賜りました。ここに厚く御礼申し上げます。


朝倉市赤谷川・乙石川における
砂防事業の効果の視察
東峰村本迫川における
砂防事業の効果の視察
討論会の様子(於:朝倉市内)

参加者一同(背景は乙石川とH29年に土石流被害を受けた旧松末小学校校舎)