SABO NEWS LETTER 第17号 1999/7/12
1.建設省砂防部長より



 拝啓 市町村長 様


 さる6月29日、心配していた梅雨の豪雨により広島県下で土石流やがけくずれによる大災害が発生しました。
7月7日現在で土石流の発生24渓流、がけくずれ111ヶ所、死者24名、全・半壊家屋113棟という悲惨な報告をうけております。

私も6月30日に関谷建設大臣と、また7月3日には谷川国土庁政務次官と現地入りし、災害の状況をつぶさに見ることができました。

まず気ついたのは流木による被害のすごさです。 そして被災者の過半数は高齢者のいわゆる災害弱者でした。
雨の降り方をみると災害の発生した29日15〜17時には集中的に豪雨が降っておりますが、前日28日には0mmそして29日も15時までは数mmレベルの降雨でした。 

このような状況で本当に住民の方々が避難できるのか少々不安です。 
すなわち今後大きな雨がくることを事前に知らせないかぎり事前避難は難しいのではないかと思えます。 
そのためには今後短時間降雨予測をとり入れたシステムの開発が必要でしょう。 

また災害弱者や危険区域への開発の進入を事前に対応する手法を早急に検討するべく建設省内にプロジェクトチームを作りました。
本気で検討し、よりよい方策を打ち出したいと思っております。

皆様の地域の安全を祈ります。


               建設省 砂防部長 池谷 浩

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