SABO NEWS LETTER  No.23 1999/11/4


5. '99火山砂防フォーラムinフィリピン開催報告



 「火山砂防フォ−ラム」が初めて海を渡り、フィリピンのアンヘレス市で開催 されました。
今回の「火山砂防フォ−ラム」は10月19日〜23日(一部
コ−スは25日まで)の日程で、火山砂防フォ−ラム委員会のメンバ−の市町 村、都道府県などから合わせて約100名近くが参加して、現地視察、防災セ ミナ−、記念交流事業を行いました。



 「火山砂防フォ−ラム」は、平成2年の雲仙普賢岳の噴火の翌年、平成3年から始められ、「火山を知り、火山とともに生きる」を主テ−マに今回で第9回の開催を迎えました。今回は平成3年6月に今世紀最大の火山噴火を起こしたピナツボ火山のあるフィリピン及び、日本の火山地域の自治体が一堂に会し、互いの火山災害対策及び火山を活かした街づくりについて情報の交換が行われました。

 10月19日に日本を発った一行は、代表がフィリピンの公共事業道路省(DPWH)、日本大使館、JICAなどの表敬を行うとともに、20日にはピナツボ火山周辺の被災地、再定住地やメガダイクと呼ばれる大規模な防災施設等の現地視察を行い、今世紀最大と呼ばれる火山災害の大きさを視察しました。

 21日には防災セミナ−がアンヘレス市のホリディ−・インにおいて開催され、日本側からは池谷砂防部長が、フィリピン側からはDPWHのエンカルナシオン次官がそれぞれ代表して挨拶を行い、さらにフィリピン側からピナツボ火山の噴火災害と対策、復興について4つの発表、マヨン火山についての発表が1つ行われました。日本側からは、3つの発表を行い、全体を通しての質疑の後、セミナ−を終了しました。さらに、この日には火山砂防フォ−ラム委員会の幹事委員会が開催され、福島県の8市町村の新たな参加が決まり、火山砂防フォ−ラム委員会に参加する市町村の数は182市町村となりました。
 22日からはタ−ル火山及びマヨン火山周辺の視察が行われました。

  今回のフォーラムでは、火山災害という共通の課題を持つ市町村が国際的な交流が行われ、新しい広がりの可能性の種子を得ることができたという意味で意義深い開催でありました。

   
(上記に関するお問い合わせは、建設省砂防課まで)