SABO NEWS LETTER  No.28 2000/3/3


3. ヴェネズエラ災害復旧のための砂防専門家チーム(第一次)帰国報告


 昨年12月の豪雨により土石流災害が発生したヴェネズエラの災害復旧のために、ヴェネズエラ政府の要請により、建設省・JICAは2月1日より14日までの2週間、砂防関係の第一次専門家チーム(下記)を派遣しました。



反町 雄二 建設省土木研究所砂防部砂防技術総括研究官
吉松 弘行 (財)砂防・地すべり技術センター斜面保全部長
鶴木 拓也 神奈川県横須賀土木事務所急傾斜第2課主査
渡辺 正幸 JICA国際協力専門員


 災害が発生したのは、ベネズエラ北部、首都カラカスから山地を越えた、ヴァルガス州のカリブ海沿岸地域。年平均降水量540mmのところに、昨年12月14〜16日にかけ、920mmの集中豪雨があり、大部分の渓流で土石流が
発生しました。ライフラインは寸断され、未だ、辺りは土砂に埋め尽くされています。
 ヴェネズエラ政府の要請は、日本のほか、オーストリア、イタリア、スペイン等5カ国に出ており、早期に専門家派遣を行った日本の協力は、政府でも高く評価されました。
 日本チームの担当は、沿岸で有数の観光地でもあるロスコラレスに注ぐサンフリアン川と隣接するチキト谷の2渓流。調査チームは、現地到着後、空陸から視察を行い、土砂移動現象の発生状況、大災害となった原因等を把握しました。調査の最後には、ヴェネズエラの技術者を集めたセミナーに参加し、今回の災害に関して討論を行い、この模様は地元新聞にも取り上げられました。
  
建設省・JICAでは、第一次チームの調査結果を基に、現在第二次チーム派遣の準備を進めています。第二次チームは、具体的な復旧計画、施設計画・設計を行う予定であり、4月上旬に出発の予定です。



(上記に関するお問い合わせは、建設省砂防部砂防課まで)