SABO NEWS LETTER  No.36 2000/8/8


2. 三宅島〜新島・神津島近海地震及び
三宅島噴火の被害状況と土砂災害対策



 6月末より三宅島近海や新島・神津島近海を震源とする地震活動により、神津島、新島、三宅島を中心に震度6弱をはじめとする地震が頻発しています。 

 これに伴い各島で土砂災害がこれまでに49箇所発生しており、現在でも多くの方が避難を続けています。
  
 これに対し、建設省砂防部や土木研究所、東京都は地震発生後にヘリコプターによる調査を実施するとともに、地上からも危険な斜面等の点検及び調査を行っています。また、砂防関係の災害関連緊急事業として10箇所、約36億円が採択されました。今後東京都において、地震の活動状況を見ながら早急に工事等を実施していく予定です。

 さらに、東京都は神津島斜面災害対策委員会(委員長:大久保駿(社)全国治水砂防協会理事長)を8月2日に設置・開催し、一連の斜面崩壊等を踏まえた当面の警戒避難基準雨量や降雨時の一時避難対象区域の設定等の検討を進めています。


 一方、三宅島では7月8日と14日に火山噴火が観測され、14日の噴火では麓の集落の多いところで約3cmの降灰があり、住民が避難しました。その後、26日の降雨により泥流が発生し、人家、道路等が被災しました。31日には、建設省砂防部、土木研究所、東京都による泥流及び被害状況に関する調査が実施され、現在緊急対策についての検討を進めています。




泥流の被害状況
泥流発生 8箇所
泥流による家屋等の侵入 3箇所


(上記に関するお問い合わせは、建設省砂防課、傾斜地保全課まで)