SABO NEWS LETTER  No.40 2000/11/22


3. 「2000火山砂防フォーラム」開催結果について



  平成12年11月17日、「2000火山砂防フォーラム」が雲仙・普賢岳の再噴火から10年目を迎えた島原市の島原復興アリーナで開催され、地元住民を はじめ、学識経験者や火山地域の首長、各行政機関の防災担当者など、約2000名が参加しました。

 開会セレモニーでの火山フォーラム委員会委員長の吉岡庭二郎島原市長からの挨拶に続いて、第1部は「21世紀を控えた日本・世界の火山から」をテーマに、文教大学教授の伊藤和明氏の解説により雲仙・普賢岳やフィリピン・マヨン火山、有珠山、三宅島について、九州大学教授の清水洋氏や雲仙復興工事事務所長の古賀省三、フィリピン公共事業道路省河川局長のリンダ・テンプルさんと共に長崎県からフィリピンへ長期専門家として派遣されている川内俊英氏らが火山活動や防災対策の現状などの報告をしました。


 続く第2部では「島原・深江からのメッセージ」と題してパネルディスカッションが行われました。文教大学教授の伊藤和明氏をコーディネーターに、虻田町、三宅島、島原市、深江町の各首長がパネリストとなり、九州大学名誉教授の太田一也氏、北海道大学教授の岡田弘氏、建設省砂防部長の森俊勇をコメンテーターに迎えて、被災経験者や専門家から火山災害を受けた地域の被災から復興に向けたアドバイスが出されました。
また、会場出演として島原・深江住民の災害体験者の4名の方も参加し、災害の苦労話や復興状況などについての報告が行われました。

 最後に横田幸信深江町長による2000火山フォーラム宣言が行われ、「火山を知り、火山と共に生きる」ために住民と自治体が一体となって努力していくこ とを宣言しました。

 翌11月18日には現地見学会が行われ、約130名の参加のもと水無川2号砂防ダムや大野木場情報センターなど島原市、深江町の砂防施設をめぐり、復興の現状を見学しました。

 今回のフォーラムの概要についてはホームページ等により全国に向けて情報発信を行い、火山地域の現状や様々な取り組みについて広く一般に伝えていきます。


 (上記に関するお問い合わせは、建設省雲仙復興工事事務所調査課まで)