SABO NEWS LETTER  No.41 2000/12/12


3. 田村公平建設政務次官ネパール訪問



 田村公平建設政務次官が11月19日から24日までの6日間ネパール王国を訪問されました。
 ネパールでは、コイララ首相との会談、地域防災セミナー開会式への出席、砂防モデルサイトの視察、日本の無償資金協力により建設中のシンズリ道路の視察、青年海外協力隊員との懇談等大変多忙なスケジュールにもかかわらず精力的に各地を訪問されました。モデルサイトのご視察の際には、地元の大歓迎を受けられるとともに、地元の学校に書籍をご寄贈され大変喜ばれました。

 現在ネパールでは、国際協力事業団(JICA)のプロジェクト方式技術協力として、「@住民参加型防災活動の促進」「A災害復旧活動の促進」「B災害・防災にかかる情報・技術の共有促進」「C防災意識の向上」を主な活動とする、ネパール自然災害軽減支援プロジェクトが、平成11年9月より5年間の計画で始まっています。日本から砂防、河川の専門家として、亀江幸二リーダーのもと和歌山県、奈良県、大阪府、建設省から専門家が派遣され、JICAの業務調整員の方を含め6名が活動しています。

 プロジェクトでは、各村落毎に設置されている村落開発委員会を住民参加型活動の受け皿として活用し、住民参加型工事として布団籠を用いた砂防堰堤の建設、住民が運営管理する植樹林(果樹、牧草等)の設営等のハード対策を目指すとともに、住民啓蒙活動を行い、警戒避難体制作りを目指しています。具体的には、上流域の崩壊地に面する道路は通学路となっており、降雨時には非常に危険であるため、基準雨量を設定し、住民自らが雨量測定を行い、豪雨時には通行止めを行う等の体制作りを目指すものです。併せて中長期的な対応として子供達への防災教育を行っています。

 今回開催された「地域防災セミナー」では、ダハチョークなど3つのモデルサイトの住民代表など、住民参加型の防災活動についての関係機関の担当者が一堂に会し、情報交流と意見交換が初めて行われました。「地域防災セミナー」開会式では、田村公平建設政務次官が挨拶をされるとともに、日本から大塚久郎新井市長を団長に41名の方が参加され、グルン水資源省副大臣、小嶋日本大使など臨席のもと盛大に挙行されました。
 
 (上記に関するお問い合わせは、建設省砂防部砂防課まで)