SABO NEWS LETTER  No.41 2000/12/12


5. 「富士川直轄砂防40周年記念シンポジウム」開催される




 平成12年11月29日、「富士川直轄砂防40周年記念シンポジウム」が山梨県韮崎市の文化ホール「Breeze」で開催されました。当記念行事は昭和34年の富士川流域での災害を契機として富士川流域に直轄砂防事業が着手してから40周年を迎えることを記念したもので、34年災害を語り継ぐとともに、今後の直轄砂防事業と地域との関わり、流域の発展の在り方についてなど、「21世紀の富士川砂防」をテーマに開催されました。

 開会セレモニーの中村良光富士川砂防工事事務所長、奥野晴彦関東地方建設局長、岡本正男建設省河川局砂防部砂防課長の挨拶に続いて、VTR「昭和34年災害を振り返る」が上映され、昭和34年災害当時の悲惨な状況と土砂災害の恐ろしさが映し出されました。

 VTRに続いては「富士川流域の自然と人と」をテーマに砂田憲吾山梨大学教授の記念講演があり、水の循環の講義から始まり、山梨の自然について、また、富士川流域の災害の歴史とそれに対抗した治水の歴史について、信玄堤や万力林、御勅使川の改修等の説明を交えて、お話いただきました。

 シンポジウムでは、「21世紀の富士川砂防 − 砂防により富士川流域はどう発展していくのか −」 をテーマとして、浅川初美さん(山梨放送アナウンス部)をコーディネーターに、岸ユキさん(女優・画家・山梨県韮崎市文化ホール館長)、鞍内佳子さん(日本上流文化圏研究所研究員)、遠山若江さん(環境庁環境カウンセラー)、長坂正己さん(武川村長)をパネリストに、岡本正男さん(建設省砂防部砂防課長)をコメンテーターにお招きして、砂防施設と周辺の自然環境との調和について、また、中山間地域の生活と砂防事業についてなど熱心な議論が交わされ、より一層自然との調和を考慮した砂防事業の推進、中山間地域の発展に寄与する砂防事業の推進など、今後の砂防事業についての要望をいただきました。

(上記に関するお問い合わせは、建設省関東地方建設局河川計画課まで)